走幅跳って、とってもざっくり言うと「助走をつけて遠くに跳ぶ競技」ですが、助走の距離や測定方法など、ご存知ない方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、秦選手が『走幅跳のルール』について、秦選手(すみれ画伯)のイラスト付きで解説してくれました。
走幅跳の試合観戦もより楽しむことができるかも・・・!?
Q1.助走の距離は実際どれくらい?
男性のトップ選手になると40m超えるみたいです。
私は34〜35m前後で、調子やタータン(競技場の地面)の質によっても変動します!
Q2.スタートするタイミングは?
審判がコーンをどけてから60秒の間に走り始めなければいけません。
私は追い風をギリギリまで待ってスタートしています!
Q3.記録は、どこから(踏切)どこまで(着地)どのように測定している?
踏切板(白)と粘土板(緑)の境目(踏切線)から一番近い痕跡までです。
Q4.踏切板の幅はどれくらい?
踏切板(白)が20cm、粘土板(緑)が10cmです。
Q5. ファウルの基準は?
踏切板と粘土板の境目(これを踏切線という)を踏み越したらファール。
ただ、ファウルしたように見えても粘土板に跡がついていなければセーフです。
調子の良い時はかなりファウルするので、ヒヤヒヤな試合展開になることもシバシバ・・・。
Q6.試合で跳ぶ本数は、予選と決勝で同じ?
走幅跳(予選)の場合、跳躍本数は全員3本のみです。
走幅跳(決勝)の場合は、決勝のなかで全員予選3本、上位8人のみ決勝3本跳べます。
補足 : 走幅跳(予選)は出場者が多く人数を絞りたい場合や、世界陸上などでは行われますが、日本選手権のようにある程度人数が絞られている場合は行われないこともあります。
Q7.試合中、コーチはどこに居る?
コーチの居場所は人それぞれですが、選手にアドバイスをする時は決められた場所から助言します。(コーチ席と書かれた区切られたブースがあります。)
Q8. 悪天候(雨や強風)の場合でも試合は続行する?
台風や雷でない場合は基本的に雨天決行です。
砂場が雨で固くなってしまったときは中止になりかけたことはあります。
Q9.試合結果の記録に表記される(+○○)や(-○○)は?
風の向きです。「+」は追い風、「-」は向かい風です。
例えば、記録が「6m24(+0.7)」であれば、「追い風が風速0.7m吹いている中で、6m24cm跳んだ」という意味で、
「6m12(-0.3)」であれば、「向かい風が風速0.3m吹いている中で、6m12cm跳んだ」という意味です。
ちなみに、追い風が風速2.1m(+2.1)以上の記録は「追い風参考」といって、参考記録になり、正式な記録にカウントされないのでただただ悲しいです。
Q10.記録が同じ選手が2人以上の場合、順位はどのように決める?
2番目に良い記録を見ます。それも同じなら3番目の記録です。それも同じなら4番目、5番目、6番目・・・となっていきます。
まあ、そんなことほぼないけどね!
みなさんは、10個中いくつご存知でしたか?
意外と知らない走幅跳。
今回のテーマは『ルール』でしたが、今後もいろいろなテーマでご紹介していきます。
次戦は、2021/3/18(木)『第104回日本陸上競技選手権大会・室内競技2021 日本室内陸上競技大阪大会』です。
詳細は、当サイト記事『【出場予定】2021/3/18「第104回日本陸上競技選手権大会・室内競技 2021日本室内陸上競技大阪大会」』をご覧ください。
今回ご紹介したルールも参考にしながら観戦いただけると嬉しいです!
応援よろしくお願いいたします!