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明治の頃には、本格的に砂防堰堤が作られるようになった。
砂防堰堤で土砂をコントロールすることで、さまざまな効果がある。
土砂を受け止めコントロールする砂防堰堤の役割は、土石流災害を防ぐだけではない。
このように、山だけではなく、下流や海の中まで守っているのが砂防堰堤である。
過酷な環境でも「ずっとそこにあること」を守りたい。
砂防堰堤が役割を果たすには、ずっと変わらずにそこにあり続ける必要がある。
しかし、常に水や土砂の流れにさらされる砂防堰堤は、コンクリート製にも関わらず10年で10メートルも削られてしまうこともある。
昭和50年代後半から、シバタはこの砂防堰堤を守る製品を作り続けている。
このように大きく削れてしまった砂防堰堤も、修復の際にはラバースチールを設置する事で寿命を大きく伸ばすことができる。
ラバースチール未設置では10年程で大きく削れてしまった砂防堰堤だが、これよりも上流でラバースチール設置済だった堰堤では、18年経ってもほぼ変化が見られないほどの耐久性を確認することができた。
砂防に携わる仕事は、納品して終わり、ではない。
ラバースチールの設置については専門業者などがいるわけではないため、メーカーとして施工の指導にまで携わる必要がある。ゴムの知識だけでなく、コンクリート、鉄、土などの素材や、土木技術に関してなど、幅広い知識が必要とされる。
地域に根付いた営業で、その地域の防災を支えていく必要があり、一つ施工が完了すれば終わり、というわけにはいかないのだ。
地域の河川、渓流に設置された堰堤の築造年数などを調べ、上流から下流までラバースチールが機能していることを確認し、調査結果を地域の担当者やコンサルタント会社に伝えて評価してもらい、次の採用に繋げる。
施工業者に対しては、施工指導や、よりコストを抑えた施工方法の提案、扱いやすい製品の開発などでフォローを行なっていく。
地域の砂防をより良い形に”育てていく”ことがシバタの使命なのだ。
他の地域にも安全・安心を広げていく営業の力。
ある地域で長年培われた知識やまとめられたデータは、他の地域の砂防に役立てることができる。一連の資料を手に、他県の現場に行って上流から営業、提案を進めていく。
東日本では糸魚川静岡構造線があることが地域の砂防に大きく影響していたり、九州では豪雨の頻度や特殊土壌の多さなど、それぞれの地形によって必要とされるものが違う。
地域の自治体やコンサルタント会社との情報共有、現地取材などによって得た情報をもとに、製品を提案し、製品スペックを評価してもらい、受注を獲得していく。
営業の仕事は、シバタのロングセラー製品の活躍を見守り、伝える仕事でもあるのだ。
技術を組み合わせて、これからも山と下流の暮らしを守っていく。
地域の砂防を見守る中で、砂防堰堤と組み合わせて使用することで、より砂防堰堤の機能を高めることができる製品の提案もできるようになった。
流木ストッパーには、落橋防止でも高い効果を発揮している、ゴムとチェーンを組み合わせたラバーチェイナー構造が使用されている。
ある分野で培ってきた技術を別分野で活かしていくことで、より幅広い防災・減災に繋がる。
こうして、上流から下流へ、支流へ、より多くの川へ、シバタが守る砂防堰堤がこれからも日本各地へ広がっていく。
ラバースチールがテレビでも紹介されました!
以下より、実際に砂防堰堤に設置されている映像などもご覧いただけます。
Youtube:シバタ工業株式会社「自然災害に関する製品でイチバンを目指す!」カンニング竹山のイチバン研究所